脳の仕組みを利用して、恋愛スイッチを入れる方法

気になるあの人に、自分を好きにさせることができれば……。そんなふうに思っている人も多いのでは?  なんと、脳の仕組みを利用すれば、それも不可能ではないとか! 片思いの人の「恋愛スイッチ」をオンにする方法を、脳科学者の塩田久嗣先生にお聞きしました。



■脳を錯覚させることでスイッチを入れる!?

――先生、相手が自分を恋愛対象と見ていないような場合も、「恋愛スイッチ」を入れることができるのでしょうか?

直ちに自分を好きにさせるという魔法のようなことは難しいのですが、脳を錯覚させることで、好感を持ってもらうことは可能です。

それには、「感情脳」を刺激するといいでしょう。「感情脳」というのは、私が独自に提唱している言い方なのですが、人は刺激を受けると、感動などの感情が動き、感情の振れ幅が大きい人のことを、「感情量が多い」などと表現しています。

あなたと一緒にいるときに「感情脳」が刺激されれば、相手はそれを恋愛感情と錯覚することもありえます。

――では、どうやって「感情脳」を刺激すればいいのでしょう?

相手の好きなこと・興味のあることをさせるのが一番です。人は、興味のあることや自分の好きなことの話をしているときは、目がキラキラしているものです。これは網膜の細胞にドーパミンが分泌されているためであることが分かっているのですが、こういう時は、その人の「感情脳」が刺激されているとき。

ですから、相手の興味のある話題をふるとか、相手の趣味に合わせた場所へデートに行くとかして、感情脳を刺激し、目がキラキラするような状態を作り出します。すると、「好き」「面白い」「楽しい」というポジティブな感情と、あなたと一緒に過ごしたという記憶が一緒に脳に刷り込まれて、「この人と一緒に過ごしたから楽しかった」と脳は錯覚を起こします。

――『錯覚』というとちょっと微妙なような気もしますが、「喜んでもらおう」「楽しんでもらおう」という思いやりが、好感を持ってもらえる結果になるんですね!

その通りです。もちろん、そこから恋愛に発展するかどうかは、相性もあるでしょうし継続的な努力も必要でしょう。しかし、恋愛でも友達関係でも、まずは「好感を持ってもらう」ことが人間関係の入り口。脳というのは、精密にできているようでも、こうした錯覚を起こすもの。そこをうまく利用するのは、とても有効な方法です。

■男女で異なる恋愛スイッチのポイント

――先ほどは、男女共通の恋愛スイッチの入れ方でしたが、男女別のお話もあればお聞かせください。

やはり人間も動物ですから、異性を意識する際には、「子供をつくったらどうなるか」という部分が無意識であります。

男性の場合は、女性の容姿がとても重要。顔も気にしますが、特に大事なのはプロポーションです。大部分の男性にとっては、腰のくびれが最も大切なポイントです。きゅっとくびれたウエストと、豊かなバスト・ヒップは、女性らしさを感じさせるとともに、安産の象徴でもあります。「自分の子孫を残してくれそうな健康な女性」ということで脳が反応して、異性として意識することになります。

バストに関しては小さいほうが好きという人もいますが、一般的にはどんな文化圏でも大きいほうが好まれますね。「特に気にしない」という男性でも、胸の大きい女性と小さい女性の写真を見比べさせると、前者のほうをより注視しているなどの実験結果もあります。

――だぼっとした服よりも、ボディラインがある程度分かる服装が男性に好まれるのは、そういう点では当たり前なんですね。では、女性のほうはどうでしょうか。

女性の場合は、男性の見た目よりも会話や性格を重視します。子供ができたときに自分を守ってくれるかどうかが大事ですから、外見より内面。特に、自分を気遣ってくれる「やさしさ」は大切ですね。見た目であっても、肩幅が広い人や胸板が厚い人など、頼もしく見えることが大事です。

――まずは、人として好感をもってもらう。そして、異性として意識してもらう。この2点の「恋愛スイッチ」を押さえれば、片思いもうまくいく……かも!?

(取材/スタープレス)

●塩田久嗣先生プロフィール
1962年生まれ、脳科学者。ブレインサイエンス・ラボラトリー所長。京都大学卒業後、脳や心の研究に従事し、それまでの脳科学の常識を覆す「感情量」という独自の概念を提唱している。人気携帯サイト『男子脳×女子脳』の企画・監修をはじめ、執筆活動やTV出演も多数。おもな著書に、『99.9%成功する脳の使い方』(中経出版)、『"成功脳"の秘密がわかった!「扁桃体パワー」が幸せを引き寄せる』(徳間書店)など。



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